ORIGINAL VIDEO ANIMATION SERIES MOBILE SUIT GUNDAM THE 08th MS TEAM

Story : ストーリー紹介1-4話5-8話9-12話

[第9話]最前線

 回収したアプサラスIIの残骸から、その恐るべき攻撃力を知った連邦軍は、コジマ基地の総力を挙げたジオン軍秘密基地の殲滅戦を開始する。そして、シローの謹慎も解け、負傷していたエレドアも復帰することでフルメンバーが揃った08小隊も、空挺降下による敵基地の所在を特定するという任務を受けて出撃していた。

 初めてのパラシュート降下に緊張するカレンは、ミデアから射出された直後、運悪くジオンのオデッサから撤退中のボーン・アブストが指揮するガウ攻撃空母と空中接触してしまう。そこにシローの乗るガンダムEz8が追って降下。ガウへの発砲停止を勧告し、無為な戦闘は回避された。一方、無事に地上へ降り立ったカレンだったが、湖に潜んでいたアッガイの奇襲に合い搭乗していた機体の頭部を破壊されてしまう。エレドアの機転によって、危機をなんとか退けたものの、任務からは離脱することに。

 その頃、集結地点であるギニアスの基地に到着したアブストは、部隊の撤退の時間を稼ぐためにマゼラ・アタック隊を指揮することを志願し、08小隊を足止めする作戦を展開。サンダースと共に任務を続行するシローたちへ待ち伏せ攻撃を行う。敵との交戦に逡巡するシローに心理戦を仕掛けるアブスト。しかし、攻撃によって倒れたサンダース機を見て、シローは迷いを振り切る。 「連邦のためじゃない! それでも仲間のためなら戦える!」

 猛然と攻撃を仕掛けたるEz8。しかし、そんなシローの行動をよそに、時間稼ぎを終えたアブストはシローに敬礼をしながら撤退を開始。裏をかかれたシローは、思わず大声をあげて笑うのだった。

[第10話]震える山(前編)

 ギニアスの秘密基地に対して、総攻撃を開始した連邦軍だったが、その攻略は難航していた。攻撃隊を指揮するイーサン・ライヤーは、アプサラスを取り逃がす失態を避けたいがために、兵の命をいとわない方法さえもとろうとするのだった。一方、ジオン基地の内部では宇宙への唯一の撤退手段であるザンジバル級の戦艦ケルゲレンの発射準備が進められていた。一人でも多くの兵を宇宙に帰すべく、奮闘するアイナの姿に心を打たれたノリスは、ケルゲレンを無事に送り出すために1人出撃する。アイナは、その後ろ姿を止めることができずに見送るのだった

 一方、08小隊はケルゲレンの脱出ルート上に配置されたガンタンク部隊の護衛任務についていた。ケルゲレンの脱出の障害となるガンタンクを排除すべく、08小隊の前に現れるノリスのグフ・カスタム。カレンとサンダースを手玉にとり、圧倒的な強さで2機のガンタンクを撃破していく。そして、残る1機のガンタンクを倒すべく、それを護衛するシローのガンダムEz8に迫る。百戦錬磨のノリスに圧倒されるシローのEz8は、ヒートロッドによる攻撃で行動不能に陥ってしまう。シローを盾にされ、手出しできないカレンとサンダース。動きの止まった機体の中で、自分の弱さ、そして仲間とアイナのために生きたいと思う気持ちに至ったシローは、機体を回復させ反撃に移る。 「オレは生きる! 生きてアイナと添い遂げる!」

 その言葉から、アイナの思い人がシローであることを知ったノリスは、その運命に感謝する。そして、ケルゲレンを脱出させるというアイナの思いを実現させるべく、残り1機のガンタンクを撃破するためにガンダムEz8と対峙するのだった。

[第11話]震える山(後編)

「みんな聞け、俺は軍を抜ける」
頭上に姿を現したアプサラスIIIの姿を確認したシローは、08小隊のメンバーに自分の思いを告げ、アイナを止めるべく仲間に背を向けた。その姿に銃口を向けるカレン機。シローの離脱を予想したライヤーは、カレンに行動に出たときは命を奪うよう命令していたのだった。しかし、カレンはシローを撃つことがでず、その背中を見送るのだった。
 一方、アイナはケルゲレンの脱出のために連邦軍に休戦を提案するが、それを疑問視するライヤー。アイナは、その疑問に対する答えとして、コックピットハッチを開けて自分の身を敵にさらすのだった。
 攻撃が絶える中、宇宙に向けて発進するケルゲレン。しかし、ライヤーはアイナの行動の答えとして、ジムスナイパーによる射撃部隊に命令し、ケルゲレンを撃墜させる。
「目を覚ませ! そして見ろ! これがお前の理想の生け贄なのか?」
 ギニアスの言葉に煽られ、ライヤーの卑劣さに怒り攻撃を行おうとするアイナ。その時、目の前にシローの機体が目に入った。我に返ったアイナは、攻撃を続けようとするギニアスと対峙する。アイナの言葉を聞かず、妄執にとりつかれたギニアスは、妹に向かって銃を向けた。弾丸はアイナの胸を直撃し、彼女は宙に舞った。それを救うシローのEz-8。互いに傷つきながらも、二人は戦場で再会を果たすのだった。
 連邦軍を殲滅しようと行動を開始するギニアス。シローとアイナは、ギニアスを止めという目的のもと、三度共に生き残るために、全てを終わらせるための戦いに挑むのだった……。

[第12話]ラストリゾート

 一年戦争終戦後、連邦軍を除隊したミケルは、キキと共に東南アジアの河川を遡っていた。彼らは、消息を絶ったシローの行方を08小隊のメンバーに代わって探し続けていたのだ。
 その日二人は、河に不時着したコムサイを発見する。内部には人が住んでいた形跡が残っている機内をその日の寝床に決めて夜を明かす。しかし、翌朝目を覚ますと彼らは両手両足を縛られた軟禁状態となっていた。3人の子供に導かれて移動するキキとミケルは、丘の上に立つ小屋へと連行された。そこには、ジオンの軍服を着た少年をリーダーに、数人の子供たちの姿があった。リーダーの少年に詰問され、名乗った二人に対して動揺する子供たち。キキは彼らの情況を見て連邦軍に投降することを勧めるが、受け入れられずその日も離れに監禁されるのだった。
 翌日、縄から逃れた二人は、包帯だらけの少女の遺体を埋葬しようとする子供たちの姿を発見する。埋葬を無感情に淡々と行う子供たちに、キキは遺体を花で満たす方法を教える。葬儀の最中、遺体となった少女の名前をミケルが尋ねると、リーダーの少年はアイナであると答え、さらにシローも死んでここに眠っていると告げられる。
 キキの歩み寄りに次第に心を開いていく子供たち。そして、夜になりキキとミケルはシローが眠るという墓を暴いていると、子供たちから事実が伝えられる。そこには、誰もいない……と。
 コムサイで地球に降下した子供たちは、この地でシローとアイナの二人に出会ったこと、そして二人が子供たちに何を教えていったのかを語り始めるのだった……。

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